2024.10.18-19 ハンググライダー体験会
今年も山口県観光連盟主催「きららアウトドアフェス」に参加しました。山口県が、自然に触れながら特別な体験を楽しむことのできるアウトドアツーリズムシンボルイベントとして開催しているものです。会場は山口きらら博記念公園の大芝生広場。逆バンジー、ティラノサウルスレース、ゾーブボール等、様々なアクティビティーの一つとしてハンググライダー体験を呼んでいただきました。

片道1000km以上を走破して、イベント前日に会場に到着。ハンググライダー体験のサインボードが用意してあります!

初日、10月18日。最新の気象情報を確認して飛行方向は東向きに確定し、ワイヤーを固定する杭を打ちます。ウィンチをセットして、グライダーを組立て、準備完了! スタッフは山口県ハングパラグライディング連盟の山野さんと大竹インストラクター、山口県のパイロットの皆さん。去年も参加してくれたメンバーも多く、段取りよく働いてくれました。
この日、天気図には寒冷前線が表示されていて、午後には風の急変や降水の可能性があります。気象情報を確認しながらの運営です。もちろん、風が怪しくなる兆しが見えたらハンググライダー体験会は即刻中止にします。
前半は風がやや強めの5m/s。ウィンチで引っ張って飛ばすには問題ありません。白い1号機と緑の2号機を使って次々にお客さんを飛ばします。降りた機体はスタッフがスタート位置まで戻し、次の方のハーネスを着用、安全確認すると合図を送ってくれます。「1号機準備完了」「了解、1号機行きます。3,2,1,GO!」続いて「2号機準備完了」「了解!」・・・
合間を見てはスマートフォンで雨雲レーダーを確認しつつ、アメダスで風向の変化を調べます。寒冷前線が来るときは、日本海側から順に風向きが北寄りに変わってきます。昼を過ぎても山口県北部の風向は南寄り。前線はまだ遠いようです。
14時台後半、山口県北部のアメダスが北寄りの風に変わってきました。スタッフにアメダスの確認をしてもらいながら、目の前のお客さんを飛ばすことに集中します。
15時を過ぎ、西側には黒い雲が見え始めますが、まだ距離があるので大丈夫。風速はやや落ちてきたものの危なげはなく、16時まで続けることができました。実は16時過ぎにさらにキャンプ参加者の皆さんを飛ばす予定があったのですが、さすがにここまで。1日目はテストフライトを含めて100名を飛ばして完了です。

隣ではティラノサウルスレースが開催されていました。レースそのものも面白いのですが、その前に全員でラジオ体操をするのが最高です。ティラノの皆さんが何をしても笑えます。これを考えた人は天才!

もう1つのお隣さんは透明なボールの中に入って転がりながら動く「ゾーブボール」。やってみたいがハンググライダーが忙しすぎる・・・

翌日は北風になる予報なので、運営会社の承諾を得て北向きにセットアップすることにしました。ワイヤーを固定する杭を抜いておき、あとは当日の気象情報に応じて確定します。
2日目、10/19(日)。朝集合してセットアップを始めようとすると、なんと雨。しばらくやり過ごしてから、北向きにセットアップ開始です。雨は朝だけで午前中は順調にフライトを進めます。ところが途中で1回雨が降り、風が予想外の南風に変わりました! 機体の向きを変えて、引っ張る方向を反対にすることはできます。しかしこの作業には15分ほどかかります。風の変化が一時的なものなのか、しばらく続くのか、判断がつきません。なにせ、気圧配置からすると北風になるとしか考えられない状況なのです。さすがに風待ちが長くなってきたので、スタッフの提案で1機だけ逆方向に張ることにしました。南向きにセットアップして、無人機を飛ばしてテスト、続いてスタッフが乗って有人テスト。OK! こういう作業を始めると風向きがまた元に戻るというのはよくある話なのですが、南風はますます安定して、何本も飛ばすことができました。これならということで、もう1機も南向きに変更。結局、15時台後半まで南向きで飛ばし続けました。終了の16時が近付く頃、最後の2名様が来場。ここでまた北風!! 1機の向きを北向きに変えて、もう1機は南向きのまま、どっちの風にも対応できるようにして、お二人とも北向きで飛ぶことができました。
この日はテストフライトも含めて107名。2日で200人以上にハンググライダーを楽しんでもらうことができました。

機材を片付けて撤収する頃に雨が降り始めました。予報では2日間とも難しそうでしたが、結果として両日とも100名、2日間で200名にハンググライダーで飛んでもらうことができました。ハンググライダーで飛ぶには練習が必要ですが、飛ぶ楽しさを知りたいだけという方には、こういう方法もあります。イベントのお呼びがあれば、車で行ける場所ならばどこにでも行けますので、ぜひお声がけください。ハンググライダーを体験して、将来一緒に空を飛ぶ仲間になってくれる人が現れたら嬉しいですし、少なくともハンググライダーは良いものだと思ってくれる方が増えてくれることを願います。